＜'10 カルチャー部門 エコアート グランプリ受賞＞
【概要】
市民から集めた不要な服を解体し、市民が協働して古着のパッチワークを制作するプロジェクト。第一ステージでは、古着のパッチワークで町の巨大な喪失物を再建して展示を行う。第二ステージでは、各地で制作したパッチワーク・モニュメントを集結し、さらに精巧なパッチワークを制作。最後の第三ステージでは再び服として作りかえる。装いが文化ではなく単なる消費対象になっているという問題に対して、アート的手法を用いて取り組んでいる。
【受賞者コメント】
この度は、eco japan cup 2010カルチャー部門エコアートグランプリという名誉ある賞を頂き、大変嬉しく光栄に思っております。
現代社会を生きる一人の人間として、ある種の違和感を創作のインスピレーションにするとき、アーティストの活動は非常にユニークな視点となることがあります。私の場合は、そのような個人的な境遇や思いつきをアートプロジェクトというかたちで他者へと開いてゆくことによって、アートを単なる自己表現としてではなく、社会デザインの行為として見直す試みをしてきました。そのような実践が今回認められたことを大変有り難く思うと同時に、プロジェクトに携わってくれたすべての方に感謝したいと思います。
今後もこのような試みを継続・発展させながら、活動を続けてゆく所存です。2011年から2012年にかけては、2年前に実験的に始めたアフリカでのアートプロジェクトの実践に本格的に取りかかる予定です。