『エコサークル®』帝人株式会社

'12 ビジネス部門 環境ビジネスアワード 環境ビジネスアワード2012受賞>


【受賞者インタビュー】

環境ビジネスアワードを受賞された感想をお聞かせください。

ポリエステル製品の循環型リサイクルシステム「エコサークル®」は単なる社会貢献事業ではなく、環境ビジネスとしても成り立つ持続可能な取組みを目指してきました。今回、環境ビジネスアワード2012を受賞できたことは、当社にとってこの上ない光栄です。この受賞にはじないように今後とも循環型リサイクルシステムの取組みを拡大していきたいと思います。
 

御社の「エコサークル®」について改めてその特長と実績をお聞かせください。

「エコサークル®」は帝人が世界で初めて開発した、ポリエステルのケミカルリサイクル技術を核とした循環型リサイクルシステムです。賛同する国内外のアパレルメーカーやスポーツメーカーなど150社以上と共同で、商品の開発およびその回収・リサイクルを進めています。科学的に分子レベルまで分解し、石油から製造するものと同等の品質の製品に再生できるため、従来のリサイクルの課題であった品質劣化を回避でき、また、何度でも繰り返しリサイクルできるため、石油資源の使用を抑え、廃棄物を削減することができます。

御社の環境問題に関する取組みを教えてください。

帝人グループは2007年に「環境経営宣言」を発表しました。環境経営とは、原料調達から生産、製品の使用、廃棄まで、あらゆるプロセスを含む製品のライフサイクル全体で環境負荷を低減させる経営であり、その3本の柱として「環境保全」「環境配慮計画」「環境ビジネス」を掲げてきました。「環境保全」は日常の事業プロセスにおいて自社基準を設けて設計する取組みです。また、「環境ビジネス」は「エコサークル®」のように環境改善への貢献自体を目的としたビジネスです。

受賞事業の今後の展開と抱負をお聞かせください。

国内だけでなく、グローバルでの取組みの一環として、中国最大規模の繊維製品産地である紹興市にケミカルリサイクル、および、リサイクルポリエステルの繊維の製造販売を展開する合弁会社を設立し、海外では初めてとなるポリエステルのケミカルるサイクル設備を建設します。紹興地区を中心とするケミカルリサイクルのサプライチェーンの整備やリサイクルシステムの制度設計を行い、中国独自の循環型リサイクルシステムの構築を推進していきます。今後も帝人グループは環境負荷を低減するソリューションを提供しつづけ、持続可能な社会の実現を目指します。
 

(2013年2月22日インタビュー)