『バイオ耕うん機の旅(白州―琵琶湖―白州)』 鈴木 勲

<'07 カルチャー部門 エコアート グランプリ受賞>

【概要】

白州(山梨県北杜市)〜琵琶湖往復900kmを、道中で使用済みてんぷら油(廃食油)を利用したバイオ燃料を自作し、給油しながら耕うん機で旅をしたドキュメント作品。太陽電池、風力発電機をカメラやPCの電源に利用し、作品を創作。

【受賞者コメント】

『バイオ耕うん機の旅(白州ー琵琶湖ー白州)』の制作に取り組まれたきっかけをお聞かせください。

現代は、「楽に」「早く」移動する時代。私は正反対のことがしたくなり、廃食油からバイオ燃料を作り、燃料を自給自足しながら耕うん機でゆっくり旅したいと 考えていました。そんな時に、たまたまお手伝いに行った白州の農事組合法人「桃花村」と身体気象農場で、耕うん機とトレーラーを見つけたことがきっかけと なり、それをお借りして旅することを決めました。

eco japan cup 2007への応募動機をお聞かせください。

燃料、電気を自給自足しながら、旅ができること。そして、スローな旅の魅力を多くの人に伝えたいと考えました。応募のきっかけは、アート関係の大手メーリングリストで募集告知を見て。もう締切間近でしたが、「出さなくては」と思い、応募しました。

「eco」に対するクリエイティブ力の可能性は、どのようなところにあるとお考えでしょうか。

アートが、エコに対する新しい切り口となることを期待しています。
私自身、これまでの旅を通じて、電気のないところで太陽光、風力発電を行ったことで、エネルギーを得ることの難しさ、エネルギーの大切さを身に沁みて感じることができました。
「自然エネルギー」の利用については、「自然の恵みの一部を使わせていただく」という感覚で接しましたが、今回の作品を通じて、「地球とともに走っている」感覚を多くの人に伝えられればいいな、と思います。


今後、創作活動をどのように発展させていきたいとお考えでしょうか。

旅作品に限りませんが、今後も自然環境や社会と関わっていく作品制作を続けていきたいです。