<'08 カルチャー部門 エコアート 準グランプリ受賞>
【概要】
「地球温暖化についてどう思うか?」をテーマに、多くの人々からアンケートを取り、生の意見を収集。集めた意見をテキスト化して品詞分解し、それをもとにメロディを生成して音楽を作る「アンケート・アート」という手法によって創作された作品。分解された品詞によって音程・リズムが決定されるため、日本語のテキストをもととすることで、日本語独特の音楽が創出できるとともに、現代社会を見つめ直すために必要な音楽ともなる。
【受賞者コメント】
受賞作品の制作に取り組んだきっかけをお聞かせください。
「911テロ」を境に自分個人の表現に無力さを感じ、自分の内面ではなく、一定の法則をもとに、外部の環境を構造化した音楽作品を制作するようになりました。それが「アンケート・アート」であり、そのスタイルを用いて今回の「環境問題について」の作品を制作しました。
今後のエコアートの可能性についてお聞かせください。
アートの役割は、消費者にエコ啓発することであると思います。例えば、割り箸を使い捨て、焼却し、そのエネルギーで発電するのと、My箸を使用して毎回合成洗剤で洗うのでは、どちらが地球にとってリスクが少ないのか。それは、すぐに判断つかないと思います。このような例は他にもたくさんあると思いますが、僕の考える「アートができること」は、地球環境へのリスクのいろいろな可能性を提示し、消費者に考えてもらうきっかけを作ることだと思います。与えられたエコっぽいものをただ使うのではなく、消費者に何をしたらいいのかを選択してもらう。環境問題に対し、能動的になってもらえればよいと思います。
今後の作品づくりについての展開をお聞かせください。
今後も「アンケート・アート」は、いろいろなテーマで作品制作していきます。ぜひアンケートにご協力ください。
(http://www.enquete-art.org/)