『364日』 小川 千春

'11 カルチャー部門 エコミュージック 準グランプリ受賞

【概要】

伝えたいメッセージは、自然をもっと大切に思いやりをもって考え直そう、ということ。「地球の休日」をつくり環境汚染を年間の1/365減らすという、おとぎ話のようなことを、子供たちに語りかけるような分かりやすい言葉、癒されるようなメロディ、そして子供の笑声や流れ星が光るような音、鳥の声や風の音などを取り入れたアレンジの曲にして、心に届きやすいメッセージにした。グローバルなレベルでの環境保護が行われてほしいという願いを込めている。

【受賞コメント】

受賞作品の制作に取り組んだきっかけをお聞かせください。

以前から友人と、例えば去年の震災とか、砂漠に雪が降っているとか、地球にいろいろ異変が起きているという話をしていて、じゃあ、どうやったら地球がよくなるんだろう?という他愛のない話をしていました。で、今回の364日じゃないですが、地球が一斉に休んだらおもしろいんじゃない、なんていう話もしていました。

そして、ちょっと時間が経ってから、自分のやっている音楽スクールに、エコジャパンカップの申込用紙が来たんです。これはおもしろいなってことで、生徒皆にも「詩を書いたら、僕らが曲つけるから。皆で応募しようや。」ということで始めました。だから、生徒からも個別にも応募があったと思います。で、これは、と思って、以前話していたときのことを曲にしました。

受賞されたご感想をお聞かせください。

審査員の皆さんがどこを評価してくださったのかは、とても気になるのですが、僕なりに納得する世界観の曲ができたので、それが受け入れられてとてもうれしかったです。

エコミュージックの可能性は、どういうところにあるとお考えですか?

昔から活動していて思うのが、いろいろな素晴らしい芸術がありますが、音楽は大衆に受けられる芸術だと思うんですね。子供からお年寄りまで、知識がなくても愛されるというのが音楽で、音楽の素晴らしさというのは誰にでもわかるし、さらにメディアとかツールがたくさんあって、広がりがある。音楽というツールが、いちばんエコが広まりやすいんじゃないかなと思ったりします。

これからの創作活動をどう発展させていきたいと考えていらっしゃいますか?

今も、これからも変わない創作活動における目標がありまして、とにかく死ぬまでに1曲、世代をまたぐような、「上を向いて歩こう」みたいな曲を作りたいんです。それは受賞している、していないにかかわらず、やっていこうかなと思っています。

僕のこだわりとしては、わかりやすい音楽を作るのがいちばんいいと思っています。難しいかっこいい言葉を使うのではなく、普通にしゃべっている言葉で書いて、音楽を作っていきたいと思っています。

(2012年2月13日インタビュー)