『みんなで作って遊ぼう!エコオセロ』 渡邊卓洋

<'11 ライフスタイル部門 エコチャレンジ!大賞受賞>

【概要】

オセロ」がベースの、エコアクションを身近に感じてもらうことを目的としたゲーム。誰でも作れる工作キットになっており、石(コマ)の表と裏には、相対する事柄(例:「冷蔵庫の扉を開けっ放しにする」と「冷蔵庫の扉はこまめに閉める」)を書く。分かりやすい写真や絵がつくので、親子や子供同士で楽しめる。またエコアクション効果により1~3の点数がついていて、多く石(コマ)をとっても総得点が低いこともあり、ゲーム性にも工夫がある。

【受賞コメント】

受賞作品のアイデアは、どのような発想またはきっかけから生まれたのでしょうか?

会社の企業活動として、毎年夏休みに地域の親子の方たちを集めて「エコ工作教室」を開催しています。3年目の昨年のワークショップを何にしようか考えていたとき、オセロには表と裏があるということと、エコアクションにも表と裏があるということが共通しているのではないか、という発想をしまして、「エコオセロ」というものを作ってみようと思いました。そしていろいろ試行錯誤を重ね、「エコオセロ」を完成させワークショップを開催することができました。オセロは、小さい子供からお年寄りまで誰でも対戦できる、ルールの簡単な遊びなので、エコオセロに結び付けるのは非常にハードルが低かったです。

応募された動機をお聞かせください。

もう、かれこれ4年、夏の風物詩のように毎年eco japan cupに応募していますので、今年は、じゃあ「エコチャレンジ!」に応募してみようということになりました。以前は、ベンチャーや政策提言に応募したこともありますし、実は今年は、ベンチャービジネスにも応募していたんです。毎年、夏のイベントになっています。(笑)

受賞された感想をお聞かせください。

「エコオセロ」を使ってのワークショップは非常に楽しい物でしたし、ゲーム自体も自分では非常に完成度が高いと思ったので、多くの人に知ってもらえたらなぁとフェイスブックなどを通じて知人にはお知らせして、いろいろなところで開催できるようにと活動していました。受賞を機に、非常に多くのいろいろな方に知ってもらえる機会を得たことに、非常にうれしく思っています。

今後このエコオセロをどう展開していきたいか、お聞かせください。

このエコオセロには、「サステナブルなゲーム」というコンセプトが盛り込まれています。ひとつのエコアクションに、夏バージョンや冬バージョンがあったり、また新しい技術が増えていけば新しいコマが増えていったりします。

地域で、親子で、また学校で、職場でといろいろなところで、遊べる機会をどんどん増やしていけたらなぁと思っています。みんなに、「一度は遊んだことがあるよ」って言ってもらえる、そんな活動に広げていけたらと思います。

また、全国の小学校や、いろいろなところで配布できるようにスポンサーの方々が名乗り出てくれると非常にありがたいですし、商品にするにはまだ完成度がそれほど高くないのでデザイナーさんを含めていろいろな方に応援していただいて、商品化というか、皆さんにお配りできるようになればいいなぁと思っています。

毎年応募されていらっしゃるということで、エコに対する意識が大変高いのだと思いますが、エコを自分の生活の中に取り入れるポイントをお聞かせください。

私の場合ひとつモチベーションになっているのが、自分の子どもたちに、今の状況のままの環境、または今より悪化させてしまうような形での環境を受け継いでもらうのは忍びないという気持ちです。環境のことにいろいろ触れているとだんだんそういう気持ちになってきまして、それが自分のライフスタイルを変えていった原動力になっています。なので、こういう活動を続けながらなんとか我々の世代で将来に対する不安を取り除いてあげて、のびのびと生活できる環境を残してあげられたらと思っています。

エコに対する新しい取り組みの計画があったら、お聞かせください。

いつも難しいと思うのは、エコロジーとエコノミーのバランスです。この両立をいかに取っていくか。エコロジーばかりを追求してもなかなか広がりを見せていけないし、かといってエコノミーに走ってしまうとどうしても環境をないがしろにしてしまう。このベストミックスのバランスを何とか保ちつつ、エコを広めていけたらなぁということで、自分の得意とする事業の一環として、秋葉原にLEDと省エネの総合展示場をオープンいたしました。そこを情報の発信基地として、これからも活動していきたいと考えております。

(インタビュー2012年2月13日)