『MELTY-MEL』 SR.

<'07 カルチャー部門 エコアート 特別賞受賞>

【概要】

環境について問題提起するキャラクターとして、「ちきゅうおんだんか」により溶け出したモンスター「MELTY-MEL(メルティ・メル)」を創作。アートの要素を採り入れたキャラクターを通して、エコや環境問題を身近に感じさせていく。

【受賞者コメント】

『MELTY-MEL』の制作に取り組まれたきっかけをお聞かせください。

ちょうど3〜4年前から地球温暖化の話題がヒートアップし、いよいよ日本の山にも雪が少なくなって来たのをスノーボードが大好きな自分達はリアルに感じ取っていました。
そして2003年、春山のゴミ拾い「eco-s」を発足し、以降年2〜3カ所、のべ12カ所のゲレンデを回っています。
おびただしいほどのたばこの吸い殻、山にはありえないゴミ。悲しみを超え、怒りが沸いてきた・・・そんな体験から『MELTY-MEL』ははじまっています。
最初は、ただのアートとして誕生した『MELTY-MEL』でしたが、2007年春から「SNOWBOMBING JAPAN」という自分たちの大好きな雪山イベントで、もっとたくさんの雪を降らせようという呼びかけをするために、『アドバルーンMEL』を20体作成 したのをきっかけに、それを持って世界各国を周り、『MELTY-MEL』からの視点で、地球を見てみようと写真を撮りはじめたりもしています。


eco japan cup 2007への応募動機をお聞かせください。

知人に勧められたことが応募のきっかけです。これまで狭い世界の中で活動を続けていましたが、エコアートという自分の考えと趣旨がぴったりだったので応募を決めました。

「eco」に対するクリエイティブ力の可能性は、どのようなところにあるとお考えでしょうか。

自分はアートには計り知れないパワーがあると思っています。ただエコを学ぶのではなく、アートとして採り入れることでかっこいいと感じたり、身近な物と感じて欲しいと思います。
アートであるがゆえに、部屋に飾るポスターであったり、ファブリックであったりと、エコがテーマであってもクールなものができると思っています。


このたびの受賞を契機として、今後の創作活動をどのように発展させていきたいとお考えでしょうか。

この『MELTY-MEL』というキャラクターを使って、身近なところから自然にエコを感じていってもらいたいですね。アートとしてだけではなく、写真集や 絵本や4コマ漫画などで、いろいろな人の目に触れて欲しい。でも、決してエコに対して押しつけや説教にせず、あくまでアンチヒーロー的にブラックな部分も 含め、愛されるキャラクターであり続け、「語りかける」のではなく「感じ取って」もらえるような作品を作っていきたいと思います。
そして、ゆくゆくは小さい頃食べ物を残すと親に「もったいないお化けがでるよ」と言われたように、エネルギーの無駄使いしてしまったときに「MELちゃんが溶けるよ!」などと言ってもらえる、そんなスタンダードな存在になっていって欲しいと願います。