『エコドライブマークのマグネットシート』 高井 哲雄

<'08 ライフスタイル部門 エコチャレンジ! エコチャレンジ!大賞受賞>

【概要】

CO2排出量削減の対策の一つとして、自動車のエコドライブが望まれている。そこで、若葉マーク(初心運転者標識)や紅葉マーク(高齢運転者標識)と同様に、マグネットシート式の『エコドライブマーク』を発案。マークによって周囲のドライバーに認識させることで、安全かつ良好な環境づくりに貢献する意欲を促進。また、マークのデザインを一般公募することで、エコドライブマークの社会的な知名度アップにもつなげることができる。

【受賞者コメント】

受賞作品のアイデアは、どのような発想から生まれたのですか。

エコドライブは、以前から一部のドライバーが実行しています。しかし、個々人のレベルだけでは、いつま でたっても広く社会に定着するまでには至らない、またエコ効果も期待できません。そこで、エコドライバーが共通の意識を持ち、エコドライブカー自体が宣伝 カーとなる方法として、初心者・高齢者・身障者マークと同様の制度の提案となりました。

「eco japan cup 2008」への応募動機をお聞かせください。

免許を取得した70年代初めから、私はいわゆるエコドライブを実行していました。その運転について周りからは、「じれったい運転だ 」と揶揄され続けてきました。ですが、そう言いながらも、私の車に乗ると、ほとんどの人は間もなく寝入ってしまいます。それは、間違いなく、私が運転する車は乗り心地が良いからだと、思っています。
先のガソリン価格高騰は、燃費について真剣に考えなくてはならないいい機会となりました。この状況では、私の運転は、実は賢いクールドライブであることを皆に納得させる好機だと思ったのが、直接の動機となりました。


日常生活にecoを採り入れるポイントは、どんなところにあると思いますか。

「人間は良好な自然がなければ生存できない」ということを、しっかりと認識することが基本だと思いま す。私の場合は、それに加えて、『私達は、大自然から此の世へ楽しませて貰うために生まれさせていただいている(仏教研鑽会編集発行・日票式人生読本・2 日「人生の目的」から抜粋)』と思うようにしています。
地球上の生物の中で、「自分の生涯や自然の美しさを楽しむという感覚やその能力」を持ち合わせているのは、もしかしたら、人間だけではないか。つまり、 自然と共にある暮らし、言い換えると生態系の中での暮らしを自覚し、喜びを見出そうとするその姿勢こそ、最も人間らしいライフスタイルになると考えています。


今後、ライフスタイルの中でecoをどのように発展していきたいですか。

人間のDNAの99%はチンパンジーと同じという報告があります。人間もチンパンジーのように大自然と 共生する「ゆったり」とした暮らしぶりの方が、本来、適しているのではないかと思わせられます。エコドライブは、省エネ効果だけでなく、目先より先の先を 視野に入れ、余裕を持ち、「ゆったり」としたドライブになります。人間であるドライバー自身にも優しく適したスタイルではないかと思います。
エコノミーについても、目先の追求だけではなく、「ゆったり」と広く大きく構えた追及は、語源が同じとされるエコロジーとは対立するどころか、同義語にもなると考えます。
この「ゆったり」の精神を、さらに広めていきたいと思います。