『ソーラーカーテン』でCO2 削減!! 10万円でエコチャレンジ、我が家がソーラーハウスに大変身』 島田 敏・智子・泰地・拓実・知青

<'09 ライフスタイル部門 エコチャレンジ! エコチャレンジ!賞受賞

【概要】

既存の住宅でも簡単かつ実用的な断熱改修手法として、透明ビニールカーテンを利用した『ソーラーカーテン』を考案。ベランダいっぱいに取り付けた透明ビニールカーテンが温かい太陽光を室内に採り入れる一方で、外気温が低い時には窓からの熱の放出を軽減。暖房費の削減に.がった今後、ペットボトルのリサイクル素材を活用することで資源の循環につなげられるなどの可能性もあり、ソーラーカーテンが各家庭に普及することによって、大幅なCO2削減の実現に期待が膨らむ。

【受賞者コメント】

受賞作品のアイデアは、どのような発想から生まれたのですか。

3年前から、家族で本格的にエコ生活に挑戦し始めました。1年目は、家の中で家族全員、防寒着を着ることで暖房なしで一冬を過ごそうとしましたが、当時もうすぐ1歳になる長女が熱を出し1月末に断念しました。2年目は、失敗しないようにと夏前からあれこれと検討をして、一番お金がかからなくて、デザインも良く、できるだけ大量の太陽の光を住まいに取り入れられるようにと考えてビニールカーテンでサンルームを作ってみることにしました。実際に作ったら、当初は、ベランダの床など、隙間だらけで、思ったほど暖かくならずにがっかりしましたが、水道用の保温チューブを切って、床の隅間を塞ぐと、一気に暖かな部屋に変身しました。「すごい!!これはソーラーカーテンだよ」と妻に話したところ「とんでもない、ただのビニールカーテンです」とたしなめられましたが、いろいろと暖かい仕組みを考えれば考えるほどやっぱり「ソーラーカーテン」だという結論に僕自身は至りました。

「eco japan cup 2009」への応募動機をお聞かせください。

地元の商工会の“エコの木プロジェクト”という取り組みを元気大賞!に応募した際に、eco japan cupのHPを見ていて、ライフスタイル部門なんてあるんだ!?と知って、ひとつ書いてみようと思い立ちました。実際に、我が家で1年間活躍して光熱費を削減してくれた方法なのでスラスラと書けました。本当は、ポリシー部門にも応募していたのですが、元気大賞もそちらもだめでした。エコの木プロジェクトは2年目ですし、ポリシー部門に応募した内容は、まったく具体的なところが詰まっていなかったので、もう少し実践を積み重ねて何回でも応募しようと思っています。

日常生活にecoをとり入れるポイントは、どんなところにあると思いますか。

ecoという言葉を「持続可能な循環」と訳すようにしています。初めは、庭で生ゴミから肥料を作って野菜を育てるような小さな循環を作ってみることを提案します。小さな循環がまわり始めたら、その循環を活用していろいろなものを繋げていくと良いと思います。我が家では、ハチドリの一滴にちなんで生ゴミを庭に捨てに行くことを“ポトリする”と呼んでいます。作ったポトリの肥料を使って、子供達はフードマイレージゼロの“野菜や小麦”を庭で育てて観察しながら楽しんでいます。まだまだ大きな循環までは広げられていませんが、家庭の中で小さなエコが溢れてきたら、家を出てもうひと回り大きなエコ(友達やグループでのエコ)、さらに一回り大きなエコ(まちエコ)にチャレンジしてみると、楽しみながら、少しずつエコを広げていけるのではないかと思います。

今後、ライフスタイルの中でecoをどのように発展させていきたいですか。

ecoを通して様々な人や取り組みと繋がりを持つことができることが、私や家族にとって楽しみや生きがいになってきました。小さな循環を思いついて、取り組んでみて、はじめの循環ができあがるまで、色々な壁にぶつかって、最後にぐるりと一周して元に戻って・・・その過程で色々なことを学ぶことができました。我が家にとっては、ビニールカーテンで作った「ソーラーカーテン」は自然や社会と我が家とのつながりを広げて強めてくれる思いがけない仕掛けとなりました。このつながり(eco)の先には何があるんだろうという思いを、大切にしつづけることで、少しずつ家族の生活を楽しく豊かなものにし、気がつけば地球環境問題を少しずつでも解決していたという流れを生み出せればと思います。