『CARBON OFF PASSPORT(カーボン・オフ・パスポート)』 國田 かおる

<'08 ライフスタイル部門 エコチャレンジ! 電通賞受賞>

【概要】

利用者が「低炭素社会」を実現させるために必要な商品やサービスを利用することで、特典を受けられるアクションブック『カーボン・オフ・パスポート』を発案。左脳で考える「THINK」、右脳で感じる「FEEL」の2つのアプローチから、利用者のエコアクション(CO2を減らすためのさまざまな活動)につなげる構成とし、一人一人の行動がいかに重要かを説き(THINK)、エコアクションの楽しさを体験(FEEL)させるとともに、エコアクションに伴う特典を用意することで、継続的な利用を促進する仕組みとなっている。

【受賞者コメント】

このたびの『eco japan cup 2008』で受賞されたアイデアは、どのような発想から生まれたのか、お聞かせください。

私はもともとマイカップ、マイ箸を持ち歩いていたのですが、周囲をみると持っている人でもなかなか使うのは恥ずかしいとか、出しそびれてしまうとかで浸透していない感じでした。でも実際、勇気を出してお店で使ってみると、お店の方から褒めてもらうことが多かったのです。お店としてはそういうお客さんは歓迎なはず。だったらいっそそんなエコなお店情報を集めて発信したら、もっとマイ箸、マイカップを持ち歩く人が増えるし、低炭素社会を作ることに役立つのでは・・ということで、この「カーボン・オフセット・パスポート」というものを発案しました。パスポートがあればコミュニケーションツールにもなりますし、一人が一軒お店を開拓して情報を交換し合えます。

ライフスタイルのなかに、ecoを採り入れるポイントは、どのようなところにあるとお考えでしょうか。

エコは特別なことではなくて、楽しくなくては広まりません。わたしはそもそも、エコな生活をしようと思って始めたのではなく、自分のお箸で食べた方が美味しい・・・とか使い捨ての傘よりも少し重いけど自分の傘をいつも持って歩いた方がかわいいし気持ちがいい・・と、自分にとって楽しいことをしていただけで、結果的にそれがエコにつながっていたのです。何かをしなきゃと思うとストレスになりますが、楽しんでしまえば意外に気軽に出来るのではないでしょうか。

このたびの受賞を契機として、今後ライフスタイルのなかでecoをどのように発展させていきたいとお考えでしょうか。

これからはパスポートを形にして推薦する店を一店舗でも増やしていきたいと思います。私は排出したCO2をオフセットする情報発信団体Carbon to Forests(www.ctf.jp)代表をしていますのでぜひ、皆さん登録してください。
私は週末など着物で過ごすことが多いのですが、着物で気づく日常のことが多くあります。たとえばバリアフリーでないとここは行きにくいな・・とか。エコもそうですが、気づきが大事だと思います。何気なく使い捨てていることに気づくこと。着物も祖母のお下がりを着ているという究極のリサイクルですし、皆さんに覚えて(捜して)もらいやすいとかコミュニケーションツールとしても役に立ちます。そして何といってもおしゃれで楽しい。全てわくわくしながら楽しく活動して行こうと思っています。楽しみにしております。